スポーツの秋、力む人ほど遅くなる

こんにちは。
BodyStoic名古屋店代表兼パーソナルトレーナーの
髙橋宏和です。
スポーツの秋。
涼しくなり、走ったり、球技を楽しんだりする機会が増えてきました。
速く走ろうとすると、脚に力を入れる。
強い球を投げようとすると、腕を大きく振る。
頑張るほど身体に力が入り、思ったより速く動けない。
そんな経験はありませんか?
力を出すことは必要です。
しかし、力をたくさん入れた結果として、速さが生まれるわけではありません。
速く動こうとして力むほど、身体の動きを自分で止めてしまうことがあります。
速く動こうとするほど力を足してしまう
スピードを上げたいとき、多くの方は今の動きへ力を足そうとします。
地面を強く蹴る。
腕を速く振る。
お腹を固める。
外から見れば、一生懸命に動いているように見えます。
ところが身体の中では、動かしたい筋肉だけでなく、その動きを止める側の筋肉まで働くことがあります。
関節を動かしながら、同時に関節を固めている状態です。
もっと速くと考えるほど力が広がり、肩や首、腰まで緊張する。
それでは、身体が持っている動きの速さを使えません。
力を入れることと力むことは違う
力を入れること自体が悪いのではありません。
必要な場所を、必要な位置で固く使うことも身体操作には必要です。
例えば、関節の位置が決まらなければ、力を次の場所へ伝えられません。
一方の力みは、本来使わなくてもよい場所まで緊張し、動きを止めている状態です。
力がどの方向へ伝わるか分からないため、筋肉で広い範囲を固めて身体を守ろうとします。
だから「もっと力を抜いて」と言われても、簡単には抜けません。
力を抜く前に、どこを基準にし、どこで力を受けるのかを身体が分かっている必要があります。
力みをなくすとは、身体を柔らかくすることではありません。
必要な場所は決めたまま、余計な場所まで力を広げないことです。
速さは筋肉だけから生まれない
筋肉は収縮することで力を出します。
しかし、速く長く動くために使えるのは、筋肉の力だけではありません。
腱の弾性と関節の構造。
そして、身体の重心が移動する力があります。
走るときに、脚だけを先へ出そうとする。
投げるときに、腕だけを速く振ろうとする。
そうすると身体の中心が残り、手足の筋肉で動きをつくらなければなりません。
反対に、重心が先に移り、その動きに合わせて関節が働けば、手足は結果として速く動きます。
速く見える手足だけを直しても、速さは変わりません。
見るべきなのは、手足が動く前に身体の中で何が起きているかです。
力みが広がる場所を確かめる
まずは腕を使って、自分の力み方を確認してみましょう。
普段どおりに立ち、片腕を身体の横へ下ろします。
手を軽く開いたまま、腕を前後へ小さく振ります。
次に拳を強く握り、同じ大きさで腕を振ります。
肩、首、反対側の腰に起きる変化を比べます。
拳を握っただけなのに肩が上がる。
首が硬くなる。
呼吸が止まる。
そんな変化があれば、手に入れた力が腕だけで終わらず、身体のほかの場所まで広がっています。
どちらが正しいと決める前に、自分はどこまで一緒に力を入れているのかを感じてください。
力みを無理に抜くための運動ではありません。
自分が力を出すときの過程を知るための確認です。
速さの前に力の通り道をつくる
スポーツの秋に身体を動かすなら、速さだけを追いかけないでください。
速く走れなかった。
強い球を投げられなかった。
それは結果です。
その手前で重心が動いていたか。
関節の位置が決まっていたか。
必要のない場所まで筋肉で固めていなかったか。
過程を見ることで、力む理由が分かってきます。
BodyStoic名古屋店では、ピラティスで自分の位置と動きを認識し、ウェイト・ファンクショナルトレーニングで、動きの中でも力を伝えられるかを確認します。
ただ脱力するのでも、筋力だけを増やすのでもありません。
必要な場所で力を受け、その力を止めずに次へ伝えられる身体が、結果として速く動けます。
この秋は、どれだけ力を入れたかではなく、その力が身体のどこを通ったかを感じてみてください。